あまり必要とされていなかったアニメーション作品やゲームコンテンツの設定時代感ですが、今後IPコンテンツとして輸出が増えるであろうと予想されるアジア諸国、とりわけ人口の多いインドにおいて、歴史感・時代感の表現は重要になってくると考えられます。
これらの国々のうち、人口の多いインドにおいては歴史教育が日本以上に熱心であり、深みのある作品が好まれる傾向にあるそうです。
参考になる資料リポジトリをリンクしておきます。
https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/ja/list/HU_journals/AN10421148/30%E6%9C%9F/–/item/38672
インバウンド戦略の要になると思われるアジア諸国は漢字文化圏でもある一方、ヒンドゥー教、仏教、キリスト教、イスラム教が入り交じる文化圏でもあります。このため各国と比較した歴史感・時代感の表現は、異文化として作品を受け入れる基礎的な表現になるものと弊社では分析しています。
背景美術における窓(板)ガラス・雨樋・屋根材についての調査例
輸出展開まで視野に入れた某コンテンツにて、美術背景・キャラクター衣装・モブキャラ衣装の時代資料収集で多かった例に、「日本の明治初期・明治中期以降・大正・昭和初期頃」に関するサポートが多かったので、参考までに実例をご紹介します。
板ガラスは明治40年以降に国産で作られるようになったが、庶民の家屋では障子がガラスと同様の役割を果たしていたので、農村部では昭和中期頃まで板ガラスはあまり普及していなかったと推測されます。
ちなみに、Google画像検索で「明治 写真」などのキーワードで出力される写真資料の多くは明治40年以降、大正初期ごろのものがほとんどです。
コンテンツの時代設定は幕末で、窓ガラスの有無を始めとした建造物の描き方。特に屋根の表現で日本か中国かを認識する傾向にありました。
瓦屋根は中国と誤認識されてしまうため、板葺き・石置き屋根と、瓦屋根の併合および樋(木樋)を描くことで、明治初期の日本感が出る資料を用意し、採用していただきました。
資料収集・考証サポート料金について
1案件5万円(税別・実費別)で承っています。
※国内歴史調査案件に限る。
1案件の計算
- 1シーズン作品を通しで全話数のシナリオプロット・キャラクターデザイン・背景美術などの資料収集および時代考証相談など
※エンドテロップ・スタッフロールなどに弊社名掲載をお願いしています。 - 1作品中の単独話または複数話のシナリオプロット・キャラクターデザイン・美術背景などの資料収集および時代考証相談など
- ゲームコンテンツタイトル単位でのモデリング・テクスチャ作成のための資料収集・アイテム形状考証など
※長編作品の場合、資料調査内容によって調査費用上乗せをご相談する場合があります。
※大学・博物館等から資料収集が必要な場合、その実費および手数料はご請求させていただきます。
※時代考証監修の場合、別途ご相談ください。
納品形態
メール等でご依頼後、3〜7日程度でPDFに資料をまとめてお返しします。
※調査内容が国内に限ります。
西洋案件の場合、資料収集が難しいこともあり、お断りする場合があります。
ご注意
- 江戸期以前の場合、歴史遺産領域学会内でも意見が別れている場合があります。
- その場合、弊社歴史調査担当が師事している大学教授が所属する学会意見を尊重することとなります。
- 弊社にて収集・まとめた資料の権利は、資料元の所有者が有しています。
- 参考資料としての利用には問題ありませんが、そのまま利用する場合、所有者の許認可が必要となります。
これらの交渉案件については別途費用が発生する場合がありますので、利用方法について事前にお知らせいただけると、利用の可否・範囲についてもお伝えすることができます。
まずはお気軽にお問い合わせください。
弊社窓口担当は伊藤です。まずは下記フォームよりご担当者様の連絡先をお伝え下さい。
お問い合わせ内容には、「連絡希望」と書いていただければ、こちらから折り返しメールをお送りします。