時代考証資料収集

アニメーション作品やゲームコンテンツにおいて、作中の背景やキャラクター衣装、配置オブジェクトなどはクリエイターにとって資料があるほどクオリティが上がります。

そうしたディテール資料を収集するにあたっては、多くの制作会社さまがインターネットを活用していることと聞き及んでいます。しかしながら、インターネットで見つかる資料の場合、特に時代物の資料収集については注意が必要です。

多くの場合、インターネットで得られる実写写真資料は明治30年以降のものが多く、また東京などの都市部風景がほとんどです。作中の時代設定が明治・大正・昭和初期の場合、美術背景を見ている限り、時代のリアリティが低くなってしまっていることが散見します。

江戸時代以前に関しては、ほとんどが大正時代の地方部風景で描かれています。

特にアニメーション作品は後世まで残っていく可能性が高いうえに、海外流出まで考えられますので、後の世代が作品背景を参考にして日本の過去風景を描いてしまうことも十分考えられます。(現実、昭和時代の東映時代劇の影響を非常に大きく感じています)

日本の歴史文化学は文献などの史料を分析し、遺物や出土品などとの関係を一つ一つつなぎ合わせ、歴史上の事実として流れを描く大変地味な作業の繰り返しをしている一方、過去に結び付けられた史料の解釈から、間違っていると認められた場合は、史実を修正していく方針で成り立っています。

こうした方針は各国で異なっているため、史料に基づく映像表現は、そのまま国家観の表現にも繋がりかねません。

私達はそうした背景と、昭和から育ってきたアニメーションという表現方法、同じくゲームコンテンツという表現方法において、できるかぎり史料に基づく表現を期待しつつ、クリエイティブに有効な資料収集をお手伝いできる相談窓口として機能提供しています。

制作進行ご担当者様へ

歴史資料収集について、費用面のほか、この時代の〇〇は資料収集可能か? といったお問い合わせ、瓦はいつ頃からあるのか? や、ガラスは明治何年ごろからなら不自然さはないか? といったこと、戦国時代のシナリオプロット確認や、歴史宗教上と関連するキャラクターの取り扱いなど、主に国内歴史資料については短時間でお答えできるように努力していますので、お気軽にご相談ください。

※西洋史については、若干お時間を頂く場合があります。
※案件によっては、大学資料・博物館資料を用意する場合があり、その際はお時間を頂く場合があります。

メタバース事業

時代考証資料の収集をまとめるノウハウと、アニメーションやゲームコンテンツの表現方法のメリットを活かし、アバターやメタバースワールドの企画・設定・制作を行っています。

AR/VR 製品企画

3Dデータと組み合わせた新たな製品価値を企画する事業を進めています。
下図(左)はAIによって半身の写真を全身化し、同時にイラスト化をした後に手作業で修正をした2Dアバターを3D内に配置した例です。
ARで表示できるように加工してあり、下図(右)のQRコードからアクセスできます。

このARの基本的な考え方の元、現在ディスク・オルゴール製品との連携をする製品企画を進行中です。
このほか、ショップカードとの連携(スイーツ)に加え、お土産製品、ウェディング記念品との連携企画が進んでいます。

オルゴールとの連携製品については、2023年6月23日より、とやま自遊館で開発途中ですが先行公開されています。
(ご意見やご相談を頂いています)

※3D制作にはBlenderを利用しています。

とやま自遊館のオルゴールイベントは北日本新聞社の記事に取り上げられました。

ARのデモンストレーション

ARデータの表示のみとなりますが、デモンストレーション用のマーカーをまとめておきます。

観光UXデザイン―SNS映えする風景―

見慣れていると素通りしてしまうような場所も、視点を変えるだけで違って見ることができます。他社との差を見つけることが価値とする現代の観光ニーズにおいて、観光資源は名所だけとは限りません。残念ながら再開発で取り壊されてしまったり、経年寿命で見えなくなるものもありますが、およそ観光資源とは結びつかなそうな風景にも、細かな情報提供と作例提供による意味付けを行うことで新たな価値を地域に生み出します。

地元愛こそが最高の観光UXを提供します

地元向け資料をわかりやすく制作することで、地域の歴史プロットにはじまり、地域のお土産・食文化・装飾文化などまで踏み込みつつ、扱っている地域の店舗なども同時に紹介する資料本を作り込むことで、観光ユーザーに何かを尋ねられた時、お土産を案内できたり、別の場所も同時に案内できたりすると、その観光ユーザーにとって最高の体験を得られることが調査結果からも現れていることは有名です。

上田地域の通史インフォグラフィックス原稿(調査・制作/青山信子)