弊社事業案内パンフレットに描かれている三途の川の漫画とその説明文
A4サイズなので限りのある紙面の中、調査サンプルと目を引く漫画を入れ込みました。せっかくなので抜粋しておきます。
地蔵菩薩と六道との関わり
地蔵菩薩が歩かれる六道界には、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天上道があります。人は死ぬと三途の川を渡り、いずれかに向かうことになります。三途の川の渡し船に銭を払い、また地獄道に落とされることになった時にも地蔵菩薩に一文づつ銭をお渡しして、上の界に引き上げてもらえると考えられています。
六地蔵に六文銭 なぜ「六」なのか?
六道界をわたる地蔵菩薩は、一つの界に一体ずつ存在すると考えられています。この六界の地蔵菩薩を合わせて六地蔵といい、輪廻にて地獄道に落とされることのないよう、地蔵菩薩にお願いするためのお金として六文銭を握らせて、死出の見送りを行ったとされています。真田家の旗印に使われたとされる六文銭は、死出の支度ができていると示され、死の覚悟を持って戦いに出た戦国武将にふさわしい印(紋)という設定がなされています。
各地に必ずある地蔵菩薩(お地蔵さん)は貴重な文化財です。そして各地で様々な形があるので、特徴を活かしたデザインもたくさん考えられますし、裏側のストーリーも活用できます。
こうした地蔵菩薩と六文銭、真田十勇士の活躍がまとめられたのが「江戸中期頃〜明治」。真田武士の活躍、実は近代だったのですね。
それにしても、地獄の沙汰は金次第とはよく言ったものです。
(永禄6年[1563年]初出。『地獄の沙汰も銭でする』/玉塵抄[惟高妙安]:戦国時代の臨済宗夢窓派の禅僧。)